北総鉄道50年史
76/216

453月31日の全線開通以来、北総線は、雨の日も風の日も、広大な北総台地を貫いて走り続けました。人口増加が著しい印西の地から出発し、千葉ニュータウンの住宅地や新鎌ヶ谷を抜けると、新線の東松戸、秋山エリア。そして円形断面の長いトンネルをくぐって矢切駅を過ぎれば、パッと開けた青空の下に矢切の渡しが見えて来ます。その先の大鉄橋を一直線に走って江戸川を渡れば、あの寅さんの新柴又駅。さらに進んで京成高砂駅を通過すると、もうビルが立ち並ぶ都心が目の前です。それらすべての駅のホームに、仕事場へと急ぐ通勤客や制服姿の通学客、外国人観光客らが待っており、お客様を安全にかつ正確に目的地へと導いていくのです。忘れてはならないのは、この北総線23.8kmの1m1mには、用地を譲ってくれた人、建設に従事した人、幾多の経営難をサポートしてくれた京成電鉄株式会社始め、千葉県、住都公団の大株主様、沿線自治体の皆様、さまざまな人や、団体の皆様の多大なるご支援があったということです。それらすべての人への感謝を胸に、創業以来の悲願であった都心直通を実現した北総電車は、真のニュータウンの足として未来に向けて進んで行くのです。744 2期線開通にあたり、運輸・電力指令所もシステムも一新 コンピューターによる運行管理が可能な「HTC」が導入された5土木学会「技術賞」 受賞 都心と千葉ニュータウンを結ぶ北総線の建設に対し「技術賞」を受賞(平成4年5月28日)

元のページ  ../index.html#76

このブックを見る