ほくそう 2019 winter
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1952年東京都生まれ。20代前半までを江戸川区北小岩で過ごす。中央大学大学院文学研究科修了。86年に『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学賞を受賞してデビュー。88年に続編の『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞。2016年にはアニメ映画化された。シリーズ4巻の累計発行部数は100万部以上。おもな作品に、「ペンギン」シリーズ、「おばけずかん」シリーズ(以上、講談社)、「西遊記」シリーズ(理論社)など。亜細亜大学経営学部教授。ドイツ文学者/児童文学者斉藤 洋 観覧車のゴンドラをのぞきこんでくる恐竜がいるというので、印西牧の原のビッグホップという商業施設に出かけていきました。 たしかに、観覧車のそばに恐竜がいて、下から見ると、鼻先を通過するゴンドラをきびしい表情で監視しているように見えます。それで、観覧車に乗ってみると、下から見たときとは大ちがい!窓から見ると、恐竜は、にっと笑って、話しかけてきました。「いいおとなが、ひとりで観覧車か?」 よけいなお世話です。カップルできたら、ひやかされて、なんと言われるかわかったものでありません。でも、恐竜の声は、聞こえる人には聞こえても、聞こえない人には聞こえません。 ビッグホップ内には、モフという室内動物園があるというので、せっかくだから寄ってみました。ヤギやヒツジにさわれるということなのですが、ヤギやヒツジのコーナーにいくまえに、透明ケースの中に、スマイルという名のフトアゴヒゲトカゲというトカゲがいました。これがどう見ても、ほほえんでいるようには見えませんでした。しばらく見ていましたが、ほとんど動きません。 ヒツジやヤギのコーナーにいくと、ヒツジが一頭、白いヤギが一頭、白と黒のヤギが一頭いました。 白と黒のヤギが人なつっこいので、名をきくと、〈ウッシー〉とのこと。 たしかにウシみたいな色だけど、だからって、ウッシーってどうなんだ、と思いました。 モフにはいろいろな種類のミミズクもいます。ワライカワセミもいました。ひよこのコーナーで餌をやると、大歓迎で、大挙して、てのひらにのってきます。 子どもだけではなく、おとなも、なかなか動物に手でふれる機会はありません。わたしも最後にひよこにさわったのは何十年も前です。楽しいし、写真も撮りほうだい。こういう場所は子どもにも、おとなにも必要です。 ところが、撮影した写真を帰ってきてよく見たら、トカゲのスマイルも笑っているように見えるし、ウッシーは口もとがほころんでいます。 そうか!ウッシーというのは、ウシと色が似ているからウッシーなんじゃなくて、ウッシシとほほえんでいるから、ウッシーだったのか……と、気づきました。ゴンドラをのぞく恐竜と笑う動物たち東京ドーム約3個分の敷地に、カフェやフードコートのほか、ファッション、雑貨、食品などの専門店が70以上集まる複合商業施設。北総線・印西牧の原駅に直結。ビッグホップガーデンモール印西第3回印西牧の原 ビッグホップ斉藤洋のおでかけエッセイ営 10:00~20:00(店舗ごとに異なる) ☎ 0476-40-7505(インフォメーション)高さ50.8m、一周15分で北総地域を一望できる観覧車。北に筑波山、南に幕張、晴れていれば西に富士山も見える。ヤギ、ヒツジ、アルパカ、インコ、トカゲ、カメ、ウサギ、フクロウ、ヒヨコなどなど、さまざまな動物と気軽に触れあえる動物園。観覧車「そらっぱ」営 [平日]10:00~18:00 [土日祝/春・夏・冬休み期間]10:00~19:00  ※最終受付は終了時刻の15分前休 木曜(祝日の場合、および春・夏・冬休み期間は営業)料 一人500円(4歳以上)屋内動物園「Moff animal world」営 [平日]12:00~19:00、[土日祝]11:00~19:00 ※最終入場は18:00料 一般880円(4歳以上)、会員550円(年会費550円別途必要)  ※小学生以下の入園には18歳以上の同伴者(有料)が必要。☎ 0476-36-4460ウッシッシ……。ほんとはどんな表情なのか、知りたいかたは観覧車にどうぞ!※各ショップの営業時間、休日はホームページ(http://www.bighop.jp/)の「ショップ一覧」からご確認ください。トカゲのスマイル! 笑っているように見えないかたは、目でなく心眼でごらんください。9

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